
企業の活動において、個人情報保護の重要性が増しています。デジタル技術の革新で多様化したデータ利用やマーケティング手法を活用するために、対象とする顧客の情報は事業活動の成果を左右する資産となっています。同時に、顧客のプライバシーを保守することは企業側の重大な責務になりました。グローバルな事業活動では、国際的な標準に合致した制度条件に従うことが求められています。
顧客のみならず、従業員の個人情報管理もコーポレートガバナンスの土台を成す必須の要件です。法制度やルールを遵守することはもとより、顧客や従業員との信頼関係を強固にする個人情報保護の意義が企業価値を高めることにつながります。
私はこれまで、民間企業で消費者を対象とした事業活動に従事してきました。消費者や従業員の個人情報を管理する立場で、信頼関係を構築することの重要性を痛切に体現してまいりました。個人情報保護体制に不備があれば、事業努力へのブレーキにつながり全てのステークホルダーの利益も失いかねません。情報漏えいなどのリスクを回避することは、企業の恒常的責務なのです。 委員として、社会生活者および事業者の立場においても信頼関係を保証する制度となるべく尽力してまいります。
略歴
昭和53年3月 | 中央大学商学部卒業 |
昭和53年4月 | (株)保谷硝子入社 |
平成12年12月 | HOYAクリスタル(株)企画部海外企画担当マネジャー |
平成16年1月 | (株)グッチグループジャパン入社 |
平成27年12月 | ポメラート・ジャパン(株)代表取締役 |
平成28年6月 | (株)ブシュロンジャパン代表取締役チーフエグゼクティブオフィサー |
平成30年1月 | ポメラート・ジャパン(株)相談役 |
令和3年2月 | 個人情報保護委員会委員 |