未成年の患者から、妊娠、薬物の乱用、自殺未遂等に関して親に秘密にしてほしい旨の依頼があった場合、医師は親に説明してはいけないのです か。逆に、親から問われた場合に、未成年の患者との信頼関係を重視して、親に情報を告げないことは可能ですか。

「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」【各論】

<個人データの第三者提供>
Q4-3

未成年の患者から、妊娠、薬物の乱用、自殺未遂等に関して親に秘密にしてほしい旨の依頼があった場合、医師は親に説明してはいけないのです か。逆に、親から問われた場合に、未成年の患者との信頼関係を重視して、親に情報を告げないことは可能ですか。

A4-3

患者本人が、家族等へ病状等の説明をしないよう求められた場合であっても、医師が、本人又は家族等の生命、身体又は財産の保護のために必要であると判断する場合であれば、(第三者である)家族等へ説明することは可能です(個人情報保護法第23条第1項第2号に該当)。

一方で、未成年だから何でも親が代理できるわけでもありません。親が、法定代理人だといって子供の個人情報の開示を請求してきても、開示についての代理権が与えられているか、本人(子供)に確認する必要があります(参照:ガイダンスp55)。したがって、親に問われても告げない選択も医師には可能です。

具体的には、個々の事例に応じて判断が異なるものですが、患者の状態などを踏まえ、これまでどおり、親に告げるも告げないも、医師が判断して対応することになります。

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