令和3年12月「第56回アジア太平洋プライバシー執行機関(APPA)フォーラム」

浅井委員及び中湊専門委員が第56回アジア太平洋プライバシー機関(APPA)フォーラムに出席

令和3年12月1日から3日にかけて、第56回アジア太平洋プライバシー機関(APPA)フォーラムがオンライン形式で開催され、当委員会より浅井委員及び中湊専門委員が参加しました。

フォーラム1日目には、中湊専門委員より、令和3年改正個人情報保護法の着実な施行に向けて、政令・規則及びガイドラインの整備や、1,700以上ある地方公共団体等への説明会の実施等に取り組んでいること、また、同改正法全面施行後には、当委員会において個人情報等の取扱いを一元的に所管し、新たな監視・監督権限に基づいて、国の行政機関及び地方公共団体に対しても報告徴収、実地検査、指導・助言、勧告が可能となることから、拡充する役割に適切に対応していく方針である旨、説明を行いました。

また、2日目には、浅井委員より、「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」に向けて、データ流通促進の枠組み構築に関する米国との協議、日EU間の相互レビュープロセスの推進、アジア太平洋経済協力(APEC)越境プライバシールール(CBPR)システムへの参加拡大に向けた議論の推進、OECDにおける信頼性のあるガバメントアクセスに関する高次原則の策定に向けた議論への貢献、G7データ保護・プライバシー機関ラウンドテーブルやGPA年次会合における丹野委員長からのDFFT推進に関する積極的な発信など、当委員会として様々な取組を行っている旨、説明を行うとともに、APPA参加メンバーに対して、CBPRシステムへの参加や、DFFT推進のための協力強化について呼びかけを行いました。

今回のフォーラムでは、国境を越えたデータ流通の実現、オンライン診療の利用拡大や新型コロナウイルス感染症対策の推進に伴う個人情報の適切な取扱い、指針・手引き等を用いたデータ保護法令の効果的かつ円滑な執行が主要テーマに位置付けられ、多くの参加メンバーからベストプラクティスの共有がなされたほか、AIの倫理的な開発と利用に関するガイダンスの公表、仮名化されたデータの利活用、デジタルIDの適切な取扱い、データ漏洩報告の実効性の向上、啓発活動等の幅広い取組や、世界プライバシー会議(GPA)、APEC等国際会議での活動等の動向についても紹介がなされました。また、最終日には、官民の有識者によるパネルディスカッションも行われ、プライバシー規制に関する将来的な展望などが語られました。